治療法

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(ちまた)に溢れる「勘違い」を正す

マイクロスコープ、ラバーダム、CT撮影等を
活用すれば治療は成功するのか?

答えは、NO

治療器具はあくまで「道具」。活かすも殺すも術者次第

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根管治療で当院に来院される方から、最近、次のようなことをよく言われます。

  • マイクロスコープを使って根管治療をしてくれる医院を探していました
  • ラバーダムは必ず使ってくれますか?
  • CT撮影で診断して欲しい
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つまり、このような機器や材料を利用することで治療の成功率が向上すると皆さん考えられているということです。

もちろん、これは誤りではありませんが「本質」ではありません

例えば、「同じ材料や調味料」を利用して、プロの料理人とプロではない人が同じ品目を料理した場合、どちらの方がおいしくなると思いますか?当然、プロの料理人の方が皆さんおいしいと直感的にわかると思います。

なぜでしょうか?

それはプロの料理人はさまざまな工夫を施し、それがおいしさの決め手になるとわかっているからです。

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根管治療も同じです。

機器や材料はあくまで「道具」であり、最終的には術者の「」が物を言います。

しかし、料理とは異なり治療は身近なものではないため「〇〇の機器や〇〇の材料を利用すれば治療が成功する」と考えてしまいます。

これは誤った認識なので正していただきたいです。

事実、CT診断、マイクロスコープ、ラバ―ダムを利用した根管治療でも後日再発してしまい、当院で再根管治療を行うケースが数多くあります。

治療の本質は「診断力」と「治療法」です

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では、プロの料理人の「さまざまな工夫」は、根管治療ではどのようなものになるのか?
それは「診断力」と「治療法」です。

診断力に関しては「診断力」を参照してください。
ここでは「治療法」に関してお伝えします。

どの部分からのアプローチが成功率を高めると思いますか?

唐突な質問になりますが、読者の方に1つ質問をします。次の図は、歯を上から見たものです。「青のマーク」から根管にアプローチする方法と、「赤のマーク」からアプローチする方法があります。どちらのアプローチ方法の方が根管治療の成功率が高まると思いますか?

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答えは「青のマーク」です。

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専門的な話になってしまうので簡単に説明します。

ほとんどの歯科医師は成功率が低くなる「赤のマーク」からアプローチを開始します。大学でそのように教わっているからです。

抜いた歯に対して処置を行うのであれば、赤いマークの部分からアプローチしても問題ありません。しかし、実際に治療する歯はお口の中で歯茎に埋まっています。赤いマークの部分からアプローチしようにも、手前の歯質が邪魔になり、治療器具がうまく入りません。治療すべき根管も見つけにくくなり、治療の精度が落ちてしまいます。


このため、お口の中での器具の挿入角度、方向などを考慮すると、青いマークの部分からアプローチするのが最善となります。また、無理に削り進めてしまうと治療器具が折れたり、歯質を傷つけてしまいそこから感染が広がるリスクも高まります。


これは治療法の一部であり、これ以外にも治療の成功率を分けるポイントがいくつかあり、これらの積み重ねで治療の成功率は変わってきます

正しい診断と治療ができて、初めて「機器/材料」が意味を成す

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先ほどもお伝えしましたが、マイクロスコープ等はあくまで「道具」であり、それを利用すれば成功するわけではありません。

しかし、正しい診断と治療を行うことができるのであれば、これらの機器や材料は治療を成功に導いてくれる重要なツールになります。

例えば次の画像をご覧ください。
一般の方には分かりにくいものとなりますが、青矢印の部分が削り進めるべき根管なのですが、肉眼ではこれを見つけ出すことはできないと思います。マイクロスコープを活用し拡大視野で確認できたからこそ見つけ出せたものとなります。

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患者さん自身も「本質」を見抜く力を

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インターネットでの情報収集が一般化した弊害として、物事の本質を見抜くのが難しくなってきています。多くの情報が散乱し、かつ、その情報が一方方向のものが多く存在すると、読者もそれを信じざる得なくなります

そのため、根管治療を成功させるためには、
「マイクロスコープを利用する歯医者で治療すべき」
「ラバーダムやニッケルチタンファイルを利用している医院がいい」
等と判断し、それらをホームページ上で表現している医院に来院する現状があります。

もちろん、その医院が機器や材料だけに頼った治療ではなく、適切な診断を前提にした的確な治療を行っていれば問題はないのですが、実際そのような医院はまだ日本には多くありません

そのため、「マイクロスコープを使って治療してもらったのにまた再発してしまった・・・・。どうすればいいのだろう・・・・。もう抜歯しか選択肢はないのか・・・・・」という人がとても増えています。

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ホームページ上だけで判断するのではなく、担当医の診断内容や治療法もしっかり確認し、その上で判断することが大切です。

根管治療を何回もやり直すと、成功率は下がり、抜歯の確率は高まります。できるだけ早い段階で、
適切な治療を行っている医院に出会うことを、強くお勧めします。

当院では根管治療に関する相談セカンドオピニオンも行っていますので、上手に当院を利用していただけたらと思います。

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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吉岡デンタルオフィス

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