神経を取らずに治療した歯が痛んだら
その治療に問題があるかもしれません
神経を残して治療した歯が痛んだら、ご相談ください
むし歯が神経の近くに達すると、根管治療で神経を取り除きます。しかし近年は、神経を残す治療に取り組んでいる歯科医院も増えています。
神経を残す治療には、「覆髄法」「断髄法」などさまざまな方法がありますが、これらの治療法は絶対的なものではありません。
当院には、「神経を残す治療を受けたところ、歯の痛みが治まらない」「治療後しばらくして、神経が死んでしまった」という患者さんが多く来院されます。実際の症例を紹介します。
神経を残した治療が原因で痛みが出たケースの治療
露出した神経をMTAセメントで覆う「直接覆髄法」を行った歯の不具合を治療したケースです。直接覆髄法を行ってから4年後に痛みが出たので、噛み合わせを調整したそうですが、その後再び不具合が出ました。
噛み合わせを調整すると歯にかかる力が分散されるので、一時的に痛みは引きますが、根本的な解決にはならないことがあります。このケースは、過去に行った治療に問題がありました。通常の根管治療を行い症状は改善しました。治療した歯は1本で、治療期間は5週間。治療費は18万円ほどです。
神経が死んでいたケース
数年前に他院にて神経を取らずに治療した歯が痛むようになり、ひたすら知覚過敏の治療を行っていたそうです。急性の痛みが出たため途中転院したが、せっかく歯髄を残しているのだからとそのまま放置。再度、急性症状が出たため当院に来院されました。当院で検査したところ、すでに神経は死んでおり、痛みの原因は「根尖性歯周炎」でした。通常の根管治療を行い、壊死した神経を取り除きました。治療した歯は1本で、治療期間は約3週間。治療費は18万円です。