歯の中に残された破損器具、
再度、根管治療する際、「障害」になります
「破損した器具」が、歯に残っていることがあります
一般的な根管治療では、右の画像のような「ファイル」と呼ばれる器具を使って感染部位を除去していきます。このファイルは非常に細く作られているため、治療中に折れてしまい、根管内にそのままファイルが残ってしまうことがあります。この折れたファイルのことを破折ファイルといいます。
患者さんからすると、治療器具が歯の内部に残っていると、怖い、痛そうというイメージを持たれると思いますが、患部がしっかり殺菌されていれば、ファイルの取り残しがあっても、実害は少ないと言われています。
ただし、再根管治療の際には、このファイルが治療の障害となる場合があります。
根管内にファイルが残っている場合の「デメリット」
写真のように、根管内にファイルが残ったままでは、この部分をきれいに洗浄することが難しくなります。さらに、薬剤を充てんしても、しっかり封鎖することが難しくなるため、再感染を招いてしまいます。
このような理由から、破折ファイルの除去は再根管治療において非常に大切です。当院が行っている治療についてご紹介します。
破折ファイルの「除去」
破折ファイルの除去は、治療自体は非常にシンプルです。ポイントは、根管内の「どこ」にファイルが残っているのかしっかり診断することです。
次の症例は、当院で破折ファイルを除去した症例です。
症例1
破折器具を取りたいと来院された患者さんです。破折ファイルを除去し、再根管治療を行いました。根管内に右のようなファイルが残っていました。
症例2
破折器具を取りたいと来院された患者さんです。ファイルの除去と再根管治療を行いました。実際に根管内に取り残されていたファイルが右の画像になります。
右の画像は、治療から4年後のレントゲン写真です。治療から時間が経過しておりますが、非常に安定した状態を保てております。
コラム従来のニードルよりも細く取り残しが少ない「iNP40-S/iNP40-H」
根管内の感染部位を除去する際には、ファイルの他にニードルと呼ばれる器具を使用して根管内を洗浄します。Dr.吉岡はより根管内を徹底的に洗浄できるよう、通常のニードルよりも先端が細い「iNPニードル」を開発しました。
iNPニードルの特徴は、根尖(歯の根っこの先端部分)まで届くため、洗浄力が高い点にあります。また、後部の内径を太く設計することで、吸引性も高くなっています。
吉岡デンタルオフィスの「根管治療」の特長
根管治療の成功率は「診断力」と「治療法」にあります
根管治療を成功させるのに大切なのは「診断力」と「治療法」です。患者さんのお口の状態を正確に把握できなければ、具体的な治療方針を立てることはできませんし、正確な治療を実践できなければ、再発を繰り返してしまいます。当院の診断力、治療法については「診断力」「治療法」のページにまとめてありますので、ぜひ、ご覧ください。
セカンドオピニオンにも対応しています
当院はセカンドオピニオンを受け付けています。現状はどのような状態なのか、治療が可能なのか等、資料をお見せしながらご説明します。不要な治療を押し付けることは一切ありませんので、再発を繰り返している方や治療方法にお悩みの方は、一度、当院にご相談いただけばと思います。
初診「個別」相談へのご案内
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。